『白鯨との闘い』

今日は『白鯨との闘い』@大阪商工会議所。会場で頂いたパンフと司会の方の説明によると、不朽の名作と言われるメルヴィルの「白鯨」が基になっているそうです。しかしながら、その本を読んだことなかったし、あらすじも予習してなかったので、タイトルからてっきり、最終的には白鯨を仕留めて云々と言うお話かと思っていたのですが、実際は鯨漁に出たけど遭難し、3ケ月に渡って漂流し、極限状態で生き延びるために究極の選択を下した。映画はメルヴィルが、漂流後、生き残った船員に小説を書くために当時の話を聞いていくと言う形式で、話が多少前後するけど、想像を絶する選択で、眠気も吹っ飛びました。ネタバレになるし、衝撃的だったので後ほどコメントします。

 もちろん、遭難の原因は30mを超える巨大な鯨に船を破壊され、ボートで漂流中も幾度となく襲われるので白鯨との闘いと言えば闘いだけど、この邦題は映画の内容とは合わないかと。
 映画は大半が海の上なので3Dで観たら迫力あったと思います。残念ながら試写会は2Dだったのでそこまでの迫力は感じなかったけど、大海原を小さいボートで漂流のは想像するだけでも恐ろしかった。また、冒頭の鯨油を残らず取るために頭の方まで入って油をかき出す映像は、本当に凄い臭いを発していたんだと感じる映像で、映像だけど吐き気を感じるほどでした。
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 あと、今でこそ捕鯨は非人道的だ!なんて言われているけど、秋に行った太地町立くじらの博物館」で鯨の標本や鯨漁の様子等を見たことを思い出しつつ、19世紀初頭はアメリカでも鯨油を取るために似たような漁をしていたんだと思ったり。
 大型船で捕鯨に行くけど、近くまで来たら小さいボートに乗換え、オールで漕いで鯨の近くに行って、槍一本で鯨を仕留めるのです。正直、普通の鯨でもあんな小さなボートだと潮吹いたり、側を通られたら波で転覆するんじゃないのとヒヤヒヤしてしまいました。
 アメリカのナンタケットを出航して、ハリファックスやエクアドル等の地名は分かったけど、遭難してからは、チリのイースター島を目指して等イマイチどの航路を通ったのか分かり難かったので、簡単な地図でも劇中に表記してくれたら更に想像が膨らんだのに~と思ったので、帰宅後ネットでチェックしたら、捕鯨船の航路を書いた地図があったのでUP。記事を読むと実際はもっと壮絶な出来事があったようです。
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 司会の方の話によると「この映画は、捕鯨船の一等航海士を演じているクリス・ヘムズワースが、『ラッシュ/プライドと友情』の後で、クロン・ハワードの元に持ち込んだ企画だそう。」です。
一緒に行ったTさんに「『ラッシュ/プライドと友情』も試写会で観たわ~。」と話したら、「その試写会、私連れて行ってもらいましたよ~。」と言われ、失礼^^; ブログをチェックしたら、ちょうど2年前の今頃で会場も同じだったようです(笑)





漂流中、食べ物も水も減ってきて死亡した船員仲間がいて、遺体を海の中へ流そうとした時「船乗りは使える物は捨てない。」と言って、「遺体を解体し、内臓を取り除き、骨を剥して、心臓から食べた。その後、出来るだけ丁寧に縫い合わせ、海に流した。」と。生き延びるためにはやむを得なかったのでしょうが、想像するだけでも悍ましい。もう一つは、生き延びるために船員同士でくじを引いて、外れた人が拳銃で撃たれて亡くなる→1人分の食糧、水が確保できる。
映画ではくじが外れたのが船長。拳銃で撃つ役が船長の従兄弟だったけど、船長を撃つと言うことに耐えきれなくて自殺して海へ。と言う、この点はなにもそこまでしなくてもと言う気持ちの方が大きかったです。
しかしながら、生き延びるためにはそれくらい貪欲でないといけないのかもと思ったり、自分なら遺体を食べて空腹を凌いでまでして生き延びなくても構わないわと思ったり。
と言ってもこれはその場にならないと人間誰しも分からないものだし。
 結局、生還した船員は、この出来事が心の闇に…。
そんな訳で、どちらかと言うと鯨と言うよりは、人間の生き延びるためには、何をするか、どんな精神力か、と言った人間ドラマのような内容だったと思います。
by ajisai0614 | 2016-01-13 00:00 | エンタメ | Comments(0)