「愛と正義の戦国モード論」トークショー

 昨夜は、先日当選した「愛と正義の戦国モード論」トークショー@NHK大阪ホールへ。
NHK大阪のアナウンサー吉田浩氏が司会進行で、杏さん(モデル・女優・シンガー)、金剛龍謹氏(能楽金剛流若宗家)、竹内順一氏(永青文庫館長)がクイズに答えたり、現在京都国立博物館で開催中の「細川家の至宝珠玉の永育文庫コレクション」の展示品にまつわるお話を話していくと言う形式で、舞台奥にはスライドも用意されたりしていて、思っていたほど堅苦しくないトークショーでした。ただ、祝日夜の開催と言うこともあり、参加者はややまばら&年配者が多かったです。

 細川家と言うのは、あの熊本の第18代当主細川 護熙(ほそかわ もりひろ)氏の細川家のことです。
初代の細川藤孝(幽斎)、二代目の細川忠興(三斎)妻は細川ガラシャ、忠興のお茶の師であった千利休や細川家が仕えた織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の時代を中心としたお話をしてくれました。

今日聞いて興味深かったこと。
肖像画…例外もあるが、顔が向かって左向き(描かれた人物は右を向いている)は死後に描かれた作品で、右向きは生前に描かれた作品である。
能面…左右非対称に作成されており、正面、上向き、下向きで異なった表情を見せるように作成されている。能楽師はそれを上手く利用し、顔の表情を演出している。大変古い物なので、持つときは、顔の表面を持たずに両端の穴の開いたところを持つようにする。この辺りは、お茶のお道具の取り扱いに似ているなぁと思いました。同じ時期に始まった芸事だからかもしれませんね。

茶道も能楽も今は伝統芸能と言われているが、500年前に始まった時は新しい芸能で当時としては流行の最先端だったと言える。⇒なかなか興味深い視点に感心することしきり。

戦国時代と言っても年中戦闘をしている訳ではなく、実用よりもお洒落を優先した甲冑などもあった。また、派手な柄の陣羽織などは敵方から狙われやすいが、目立つことにより自分が活躍していることを自分の主人にアピールすることにもなった。

などなど、今回の展示品を参考にして説明して頂けたので、こう言う説明や背景を聞いた上で作品を見ると面白いなぁと思ったり。それにしても、クイズでは杏さんの歴女ぶりにビックリ!織田信長の家紋とかもご存じで、好きな武将は伊達政宗(これは父親が独眼竜政宗を演じたからかな?と思ったり)でなど等。
金剛龍謹氏は23歳とお若いけども、能楽金剛流若宗家のご長男として活躍されているようで、金剛家に代々伝わる能面の説明や能楽の所作の簡単な説明などを分かりやすく教えて頂き、特に薄気味悪く見える能面も見る角度によっては穏やかだったり、優しい表情に見えるのは驚きでした。
とこんな感じで、芸術の秋を堪能できたのでした。
by ajisai0614 | 2011-11-04 00:00 | エンタメ | Comments(0)