「スラムドッグ$ミリオネア」

 今日はレディースデーだったので、以前から見たかった「スラムドッグ$ミリオネア」を鑑賞。
 今週に入り、新型インフルエンザの影響でイベント中止の相次ぐ、関西方面ですが、なんとTOHO梅田も、いつもなら2日前からネットや窓口で予約が出来るのに、この騒動でチケットは当日窓口販売のみに。
 「こんな時に行く人なんて少ないから空いているかも?」と思って、窓口へ行ったら
私と同じ考えの方達がたくさんいらっしゃって、もともと小さいシアターでの上映だったのでほぼ満席でした。もちろん他の作品を観る方も。さすがにいつものレディースデーに比べれば少なかったし、鑑賞中はマスク姿の方が大半でした。
 

 解説 
「トレインスポッティング」「28日後...」のダニー・ボイル監督が、インドを舞台に撮り上げたバイタリティに満ちあふれた社会派エンタテインメント大河ラブ・ロマンス。
 原作はヴィカス・スワラップの『ぼくと1ルピーの神様』。
 日本でもお馴染みのクイズ番組で史上最高額まであと1問と迫ったスラム育ちの青年が語る過酷にして波瀾万丈の生い立ちが、多彩な要素を巧みに織り込みつつスリリングかつ躍動感いっぱいに描かれてゆく。世界中で数々の映画賞を獲得し、ついにはアカデミー賞で作品賞を含む最多8部門を受賞する快挙を成し遂げた。

 あらすじ
 インドの国民的人気番組“クイズ$ミリオネア”。この日、ムンバイ出身の青年ジャマールが、次々と難問をクリアし、ついにいまだかつて誰も辿り着けなかった残り1問までやって来た。ところが、1日目の収録が終わりスタジオを後にしようとしたジャマールは、イカサマの容疑で警察に逮捕されてしまう。スラム育ちの孤児でまともな教育を受けたこともないジャマールがクイズを勝ち抜けるわけがないと決めつけ、執拗な尋問と拷問を繰り返す警察。ジャマールは自らの無実を証明するため、これまでに出された問題の答えは、すべてストリートで生きながら学んだと、その過酷な過去を語り始めるのだったが…。




 で、感想ですがわざわざ観に行って良かったです。初海外がインドだった私にとって、インドは全ての面で衝撃の連続だったのだけど、この映画もその衝撃を思い出させるような内容。映画の舞台はムンバイで、ムンバイは行ったことないけど、まさに私の知っているインドでした。
 タイトルのスラムドッグ$ミリオネアはスラム街で育ったジャマール少年(=スラムドッグ)がミリオネアになったと言うお話。

 線路や電車内に捨てられたごみの山。路上生活で物乞いをする子供たち。日本だとありえないでしょう?と言うことの連続のインドの姿がこの映画を通しても垣間見られます。
 映画はクイズ番組「ミリオネア」に出演したジャマール少年が四択の問題を突きつけられ、幼少時の回想シーンが流れ、回答→正解!次の問題へと言うような流れで進み、彼の初恋の相手ラティカと兄サリームが主な登場人物。
 三人ともムンバイのスラム街で育ち、幼児虐待(当初は食事や生活する場所を提供してくれて、善人らしく見える大人たちが、子供たちが懐いてきた頃、スプーンで子供の目玉を潰し、盲目になった子を路上で歌を歌わせ募金をもらわせてそれを大人の収入源に。盲目の子の方が同情されやすく、たくさん募金がもらえるから。)や幼児売春などを乗り越え、少年になったころには、インドの誇る有名な観光地タージ・マハールで偽ガイドとして活躍したりとたくましく成長していく姿が描かれ、インドと言う現実を思い知らされます。
 タージ・マハルでアメリカ人が多額のチップを渡す辺りは、やっぱり経済大国アメリカだ~と感じさせられる一面もあり、やっぱり英&米合作映画だなぁ~と思ったり。
 最後にはミリオネアになり、初恋のラティカとも結ばれハッピーエンドで、アメリカンドリームのようなお話ですが、エンドロールが駅のホームで踊る辺りはインドの映画らしいなぁと思ったり。
 ムンバイの高層ビル群の映像もあったけど、やっぱり貧富の差があり、私が行った頃とそんなには変わらないインドの様子が観れて良かったし、この映画がアカデミー作品賞を受賞したのは納得。

 まぁとにかく、この映画はインドに行ったことがある人が見たら、「そうそう、インドってこんな感じ。」と思うし、行ったことのない人なら、衝撃を受けること間違いなしだと思います。衛生面を色々考えると潔癖症の人にはお勧め出来ないかもしれませんが(笑)、ぜひ経済大国の日本人にはこの映画を観てもらって、今の日本人が置かれた現状を恵まれていると言うことを感じて欲しいです。
 この映画を観たら、あの不衛生で劣悪な環境でも生活出来る人達がいる一方、ちょっとした熱や怪我で病院に行き大騒ぎする私たち日本人のギャップを感じると思います。
 今の加熱したインフルエンザ騒動&報道が馬鹿馬鹿しくなります


 個人的に旅行先にインド(←衛生面のことなどもあり)をお勧めできないけど、衝撃度ではお勧めです。インドに行った時ほど、(インドほど)貧富の差のない日本に生まれ育って良かったと思うことはありませんでした。また、いくらお金持ちになってもインドには住みたくないと思ったことも思い出しました。
by ajisai0614 | 2009-05-20 00:00 | エンタメ | Comments(0)