「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」

今日は水曜レディスデーと言うことで、久しぶりの映画「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」(注:「愛の讃歌」が流れます)を見に行きました。
 エディット・ピアフと言う人物は知らなかったけど、「愛の讃歌」は知っていたし、先週の金曜夜のハイビジョンスペシャルの世紀を刻んだ歌「ラ・ヴィ・アン・ローズ」を見てから、エディット・ピアフと言う人物に興味が沸いたと言うこともあります。

 ピアフが下町で生まれ育ったと言う事はTVで見て知っていたけど、映画で描かれていた育った環境はもっとすごかったです。父方の祖母の経営する娼婦の館で、娼婦に可愛がられ成長していきます。途中で大道芸人の父と生活するようになりますが、貧しく、日銭を稼ぐような日々でまともな生活ではありませんでした。
 また虚弱体質だったみたいで、子供の頃は角膜炎を患い失明の危機に立ったり、大人になってからもアルコールのせいか肝臓を患ったり、リウマチの痛みから逃れるためにモルヒネに依存したり。また才能のある人にありがちな、酒乱、薬物依存、不倫愛(しかもその相手が飛行機事故で死亡する)、2度の結婚と子供の死、自動車事故に数回遭うなどスキャンダルには事欠かない人生だったようです。しかし歌にかける情熱も半端ではなく、薬物でボロボロになった身体をおしてでも舞台に立ち力強く歌い上げます。



ピアフは幼少、少女時代と3人が演じていたのだけど、特に20代以降を演じた、マリオン・コティヤールの演技はとても素晴らしかったと思います。
 ちょっと背中の曲がった感じや、(多分歌は吹き替えだろうけど雰囲気は良く出ていた)観衆の前で歌う時、恋愛が上手く行っている時の可愛いピアフ、病気で臥せっている時、精神不安定(錯乱)状態を上手く演じ分けていたと思います。20代から40代を演じていたようですが、メイクとかつら、演技のお陰で、晩年のピアフは60代かと思う位でした。
 全編フランス語(NYに行ったシーンでは英語もあったけど)で2時間20分と言う長編だったけど、ピアフの声量のある歌声で眠くならずにすみました。(フランス語映画の時は大抵眠くなる私)
 思いのほか登場人物が多かったのと、回想シーンと現在が交錯しながら物語が進んでいくので、分かりにくかったところもありますが、それを差し引いても良い映画だったと思います。
 ただ一つ残念だったのは、最後のシーンで愛の讃歌を歌い上げて終って欲しかったことかしら?
 
by ajisai0614 | 2007-10-10 00:00 | エンタメ | Comments(0)